二十八

職人を応援

多くの皆様に、二十八が応援して頂いているのは、「職人を大切にしたい」、そして「後継者を作って行きたい」という強い思いがあるからです。お客様には職人仕事の価値を届け、職人にはお客様のお喜びを伝える、そんな新しいコミュニケーションを作り出します。

 

 

職人の価値

「着物を作っているのは職人です」

当たり前のようなことを言いますが、意外と実感しにくい事実ではないかと思います。皆様が接する呉服店に良質の商品が並んでいたとしても、その素晴らしい商品の製造ができるのは、どの悉皆屋(しっかいや)がディレクションをして、どの職人が作業をしたか、それが全てです。例えば、腕の良い職人が複数いたとしても、「この色はこの職人しか出せない」というのが幾らでも起こりうるのです。悉皆屋、職人は、自分が知る範囲なら、どの職人がやった仕事なのかをすぐに特定できます。そのぐらい職人一人一人の仕事に個性があるのです。

だからこそ悉皆屋の仕事は依頼主が求める商品について、適切な職人に任せることが重要な仕事の一つです。そしてどんな職人と関係を構築できるのかが、悉皆屋の生命線です。

 

二十八はそんな職人との付き合いが本当に日々の楽しみで、またそうした職人に仕事をたくさんしてもらい、さらに後継者を作るべく取り組んでいます。

 

 

世界屈指のシルクを美しく染める技法

インドネシアのバティックなど世界にも素晴らしい染色技法はありますが、私は京友禅が世界で最も美しくシルクの生地を染められる技法ではないかと思っています。その自由度、色柄や染めの味わいに加えて、現代の洗練も感じさせることができ、金彩や刺繍による豪華さの演出など、他に比べる技術がないほどだと思います。それほどの技術でありながら、現在存続が危ぶまれる状況は大変もったいないと言えるでしょう。

この京都の誇る職人仕事を、まずは日本人に着物としてもう一度親しんでもらえるように、二十八では最大限のことをやって行きます。

さらに、職人仕事を残すためには、着物以外に技術を転用して行くことも大切です。着物を着ない日本人にも、さらには世界の人達に使ってもらえる商品に友禅の染色技術を忍ばせたいと考えます。「京友禅=着物」ではなく、「京友禅=染め技法」であり、染め技法として輸出すれば様々な商品への転換が可能です。第一に掛け軸として、続いてスカーフとしての展開を企図します。

 

 

 

たくさん仕事を出すこと

とてもシンプルなのですが、職人を育てるためには「たくさん仕事を出すこと」がベストの手段です。単価を上げることも一つの手段だと私は考えていたので何度か単価を上げる提案もしていますが、職人にとっては一長一短のようです。むしろ単価を上げることが職人をダメにするとさえベテラン職人に言われました。そうなると二十八の初志通り、とにかく山積みの仕事を職人に届けたいと思っています。

私は呉服屋になる前、着物を欲しい人がいても買えない理由の一つが『価格』だと感じました。それが全てではありませんが、大きな理由の一つです。それも最高級の品物の価格を下げて、良い品物をたくさん買って頂くことが、優れた職人に山積みの仕事を届ける唯一の手段だと考えます。もし100万円は高すぎるけど、50万円になれば買える方も増えるはずです。また1枚の着物に100万円を出せる方がいるなら、価格を50万円にすれば2枚お買い上げ頂けます。

それも、室町(呉服業界)の流通在庫の商品を買って頂いたところで、職人の仕事が増える可能性は極めて低いです。特に最近は新しい商品を作らない傾向にあります。

新しい商品を『今から』作るための発注を消費者の方にして頂く。これが最高の解決策だと二十八は考えます。

 

 

若手職人に仕事を頼む

力不足の二十八ですが、わずかながら20代の若手職人にも仕事を頼んでいます。すぐの商品化は難しいですが、若手にとって少しでも真剣勝負の場となればと願います。

また、発注以外にも今できることに取り組んでいます。例えば、孤独や不安を抱えた若手職人が交流する場を設けることで希望を持てるようにモチベートする、情報交換する場所を提供することなども二十八の大切な活動です。また弟子になることは無理でも、仕事のやり方を教えてくれるベテランへの紹介などもやっています。

これから職人になりたいという10代、20代の方々、京都の悉皆屋、各地の呉服店、メディアの方々など、活動にご協力くださる方がいらしたらお問い合わせフォームからご連絡ください。

ほとんどの若手職人、もしくはその希望者は就職先、修行先もない中、アルバイトをしながら自分たちの道を模索しています。私が会って来た限り、現在20~30代で京友禅でも西陣織でもやっている職人達は本当に職人をやって行きたい人達。情熱も真剣さも同年代とは段違いに素晴らしいものを持っています。二十八はこうした若手職人が一生をこの着物の仕事でやって行けるように心の底から応援して行きます。

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