京ごふく二十八

【十三参り】着物を愛らしく着こなす5つのポイント

皆さま、はじめまして。この度ブログのスタッフとなりました、すず乃と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

桜も花開き、十三参りの季節が参りました。

十三参りは、数え年で13歳になる春、つまり生まれてから初めての干支が一巡する時に、虚空蔵菩薩様をお祀りするお寺さんにお参りをして知恵や徳を授かります。女の子が注目されがちですが、男の子も参詣する儀式です。

地方によって親しみに差があるかと思いますが、近年、東京では浅草寺の十三参りが一つのイベントとして定着して来ました。京都で有名なのはやはり虚空蔵菩薩さまを祀る嵐山の法輪寺です。この法輪寺でお参りをして知恵を授かった後は、渡月橋を渡り終えるまで決して振り返ってはいけません。振り返るとせっかく授かった知恵をお返しすることになるといういわれがあります。

日程としては4月13日を中心として前後1ヶ月、3/13〜5/13の期間で、ご家族のご都合の宜しい日をお選びになってお参りなされば大丈夫です。

 

 

さて、実は私すず乃の姪がちょうど新小学6年生。つまり数え年の13歳で、十三参りの対象ですので、家族で浅草寺にお参りする事となりました。たまたま出掛けた日に浅草寺では雑誌『美しいきもの』の撮影会もあったので、ミーハーな気持ちを持ちつつ参加です。

2017年の春、浅草寺で実際の十三参りに同行して感じたことをお伝えします。

 

1.十三参りの着物の選び方

13歳(数え年だと12歳)のお嬢様は体格が様々です。私の姪のように140㎝の小柄な子もいれば、すでに160㎝ほどのお嬢様も。そうなるとまず、着物をどう選べば良いか悩まれることと思います。

 

京ごふく 二十八(ふたや)がお薦めするのは、お振袖、袖丈が長めの訪問着や付け下げ、小紋など、そして七歳のお参りで着用したお着物です。

 

まずは、お手持ちの着物を箪笥から出してみましょう。お知り合い、ご親戚にお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。もちろんご購入も一つの手段です。

七五三までなら子供の着物寸法は大差なく腰上げと肩上げで対応できますが、十三参りの頃になると体格も個人差が大きくなりますし、ご用意される着物も振袖から小紋まで様々ですから、寸法直しの必要もあるかも知れません。なるべく早めに、3ヶ月から半年程度前にご準備を始められるのが無難です。

 

2.仕立て(肩上げ・袖丈)

十三参りでは肩上げをおすすめいたします。この日以降は肩上げを取り、大人の仲間入りですので、最後の肩上げは可愛く着こなしましょう。なお、着付け師さんの好みもあるのですが、7歳の女の子も腰揚げはせずに、おはしょりを作って着付けますから、十三参りでは腰揚げは必要ありません。

小柄な方なら七歳のお着物を裄直しする。ご身長によっては肩上げ、裄直しだけで十三参りの着物としてお召しになれます。可能であれば袖丈が1尺5寸(約57㎝)以上あると可愛らしさが増します。

背が高いお子様、少し大人っぽくしたいお嬢様にはお振袖も素敵です。この場合は袖丈も3尺(約114㎝)ぐらいになるかと思いますが、同じく肩上げをお忘れなく。現在、振袖といった場合は本振袖の袖丈3尺が主流ですが、一昔前までは中振袖の袖丈2尺6寸〜2尺8寸(100〜107センチ)、小振袖の袖丈2尺(80センチ)も多くありました。余談ですが、中振袖も成人式で使用することは可能ですので、この点、誤解なく申し添えておきます。

 

3.色使いのコツ

子どもが可愛く着物を着こなすコツは色使いです。とにかく華やかな色使いになさることが大切です。

大人用の小紋でも赤、ピンク、黄色、水色、紫、黄緑などで、華やかなものでしたら充分お召しいただけます。

『赤』の色をうまく使いましょう。赤はお若いお嬢様が使える特別な色。赤がお好きではないお子様でも、帯締めや帯揚げなど、ワンポイントでも赤を使いましょう。グッと可愛いらしさが増します。

 

4.帯の選び方

今回、浅草寺にて皆様の姿を拝見しましたところ、すべての方が袋帯でした。ですが、ほかにも丈二帯を開き仕立てにしたもの、また10代向けのジュニア帯というのもおすすめです。(ただし、ジュニア帯などは色が限られており、白地や黒地がほとんどだと思います。)

七五三や十三参りは、親御さまによほどの確信がない限り、古典的なスタイルが一番映えますので、着物に対する反対色などを帯に選ぶと華やかな印象を作ることができるでしょう。

結び方は、ふくら雀、立て矢などお嬢様のお身体に合わせて、着付けをされる方とご相談されると良いかと存じます。どうぞお写真をご参考くださいませ。

皆さん、清潔感のある上品なお姿でした。

 

 

5.髪 型

成人式に参加される新成人の振袖姿では、かなりモダンなヘアスタイルも多いです。しかしながら、今回拝見していると日本髪を結われているお嬢様が多かったことに驚きました。やはりこの点からも十三参りをされるご家庭というのは、きちんとした昔ながらの着物スタイルを好んでらっしゃるのではないかと考察されます。近年、日本髪を結い上げる美容室さんも少なくなっているので、驚きと同時に、愛らしい姿に顔がほころびました。

舞妓さんのように垂れ下がる簪(かんざし)や、京鹿の子(かのこ)といわれる絞りの飾りなどを付けると普段とは違うよそ行きの姿になります。

 

まとめ

十三参りにはお振袖、袖丈が長めの訪問着や付け下げ、小紋など。加えて七歳のお参りで着用したお着物をご利用ください。可愛らしさが第一です。

今回、浅草寺で拝見しておりますと、バックやお草履などは、大人と同じような品物を使われているお嬢様もいらっしゃれば、七五三の時のものを使用されるお嬢様もおられましたので、それほどこだわらなくても宜しいかと感じます。

また色使いに関しては、今年の浅草寺は紫や黄緑を上手に使われているお嬢様が目立ちました。七五三の時とはまた違う色をお召しになりたいお年頃かもしれません。

十三参りをされるご家庭というのは相当に着物に精通しておられるとみえて、成人式に比べても古典的お着物のセンスに優れた良い着物をお召しのお嬢様が多かったようです。

 

さて色々な決まりごとのようなことを書いて来ましたが、最後に申し上げておきたいことは、お勉強熱心な皆様があまりこだわり過ぎないでほしいということです。例えば、「袖丈は1尺5寸以上あると可愛らしい」、「なるべく可愛らしいお着物を」をなどということは確かですが、やはりどのような行事も一緒で、最も大切なのは「お子様の成長をご家族でお祝いすること」です。

ですから着物のご準備で何かが揃わないからといって、無理なお買い物をなさったり、ご準備が間に合わずに嘆いたりされる必要は御座いません。例え1尺3寸と少し短い袖丈の、ちょっと地味なお着物であったとしても、ご家族皆さまでお嬢様のご成長ぶりを心からお祝いすることが何よりも大事です。

 

今回、浅草寺の十三参りをフィールドレポートしましたが、これだけ多くのお嬢様がお着物をお召しいただけた事は大変嬉しい事でございます。今回出会えましたお嬢様の未来が豊かでありますよう、心よりお祈りしております。

 

(writing by すず乃)