二十八

色による「区別」 ~その2~

前回は色による区別について書いたのですが、ちょっと簡単 だったかなと思いまして、今回はちょっと難しいお話です。

 

何が難しいかと言うと、“理屈で説明して理解してもらう”のが難しいのです。 まずはこちらの図を見てください。

 

 

iro-2.png

いかがでしょうか。微妙な差ですけれど、コーディネートのセンスとしては大変大きな差があります。皆さんのボキャブラリーで、どのぐらいこちらの差についてご説明できるでしょうか。

 

 

 

・呉服屋レベル1  「左図で良いんじゃない!?」

 

・呉服屋レベル2  「左図と右図を比べれば右図が良いとわかるよ!」

 

・呉服屋レベル3  あまたある商品の中から1分以内に右図の帯あわせをコーディネートできる。

 

 

「左図は色合わせが野暮ったいですよね。右図はセンスが良いです」

と言うのは呉服屋レベル3。呉服屋レベル3に出会えたらそうとうのラッキーだと思って間違いありません。

 

しかしながら「野暮」と「センスが良い」という言葉だけでは聞いた着物好きの皆さんもちゃんと理解ができないのではないでしょうか。ちゃんと理解できなければ、応用が利かないので本当の意味でのセンスアップとはなりません。

ですから二十八は、皆さんに「センス」を共有できる、ネクストレベルの呉服屋でありたいと思います。

 

説明に入ります。

 

右図と左図。どちらも茶色の着物に青系の帯を合わせています。

では左図の何が良くないか。一言にすれば、

 

 

「区別が強すぎる」

 

 

ということです。

さて、ちょっと難しい話になりますが、この図の茶色は「黄色の彩度を落とした茶色」です。それに対して帯の青色は色相環(またお話します!)の中で反対に近い色です。

振袖など若向きの着物では区別を強調して赤と黄緑などをコーディネートしても良いですが、やはりこの茶色など少し年配向けの色になってくるともう少しエレガントな調和が必要です。

それも含めて考えた場合、黄色と青色という色相を選んだだけで区別は十分に取れているにも関わらず、調和という要素が何もありません。

 

では右図に移りましょう。

右図は同じく色相について、黄色と青色を選ぶことで区別をとっています。

ところがこの選んでいる青色がわずかに黄色味のある青色になっています。青磁色と言っても良いでしょう。これがこのコーディネート改善における最大のポイントです。

また色調(トーン)が近いことも調和の要素です。

 

 

今回は理解するのにちょっと難しさのある話でしたが、ひとまず青と茶色は野暮ったい色の組み合わせだ、というぐらいに思っておいてくださっても結構です。

 

読んでくださって有難うございます!