京ごふく二十八

お手入れ:留袖 若松柄 ~その1~

ただいま留袖の大掛かりなお手入れを承っております。

 

お手入れ物に関しましては、もちろん二十八も承りますし、シミ落としなどをしてくれる悉皆屋さん(着物のお手入れ専門店)を直接ご紹介もしております。直接二十八が悉皆屋さんをご紹介する理由は、お客様も若干は安くお手入れが出来ますし、職人さんの工賃アップの他、お客様のお考えやご希望をきちんと理解する事で必要十分なお手入れができますし、悉皆屋さんも今後の事業運営に活かせるであろうからです。また、お客様にとっても職人さんのお話を直にお聴きになれますからちゃんとした着物に対する知識やケア方法がご理解になれるのは大事な事かと思います。呉服屋ではお手入れ品を破損するなどのリスクを避けるため、最もらしい理由でお断りするのもよくある事です。その辺の話術にはとても長けていますから、なかなか一般の方では太刀打ちできません。ですからある呉服屋さんで無理と言われたお手入れも、他の丁寧な呉服屋さんではリスクを説明した上で受けてくれたり、直接悉皆屋さんに持っていけばその悉皆屋さんの技術の範囲でちゃんとした受け答えを期待できます。

とはいえ、お客様にとってはワンストップ(ひとつのお店で全て済む事)が最も大きなメリットの一つですから、お困りになられたらどんなに些細と思われることであっても、いつでもご遠慮なく二十八の原巨樹まで直接お電話でご相談くださいませ。

 

 

さて、今回の留袖、非常に良い品物です。40~50年は前の品物のようですから、当然記事も傷んで既に破損部もあれば、変色、箔剥がれも起こしています。今回、の染め直しに始まり、金彩のやり直し、お仕立てと進みますのでお手入れ物としては小紋一旦分のお金は掛かるのですが、それを圧倒的に上回る価値がこの留袖にはありますので慎んでお受け致しました。皆様にもご覧頂いて眼の勉強にもなるお品物です。

作られたのは京都、友禅の糸目は昔ながらの糊糸目と私は推察します。緑の若松がアップになった写真で糊糸目の特徴がご確認頂けるでしょうか。

そしてこの留袖を現代から見て感じる白眉の部分は、何といっても刺繍です。刺してある部分は僅かですが、これだけの刺繍は近年どんな高級呉服店でも中々拝見できないしっかりとした刺繍です。量をいっぱい刺してある刺繍なんていうのは現代でもたくさん見掛けますけれども、こんな僅かな刺繍でも留袖に重厚さを与えるのだなぁと感じ入りました。この刺繍のあるとないとでは、この留袖の見処が異なってしまうぐらいです。

さて、こんな留袖がどんな風に生まれ変わるのか、また追って記事に致しますのでお楽しみになさってくださいませ。

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