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御誂7-2 夏染帯(絽、流水にカエデ)

粋な夏の染帯の続きです。

 

下絵が描けると、次は白生地の調達。

京ごふく二十八の白生地は【ワン・オブ・サウザンド!】と勝手に呼んでいます。(^_^)

何故かと言うと、世の中に出回っている白生地の99%ぐらい(原個人による経験的推測値)には何かしら故障があります。不良品とまで呼ぶことはできないのですが、99%ぐらいの品物にはサビ糸(部分てきですが茶色い)が入っていたり、布海苔のカス(黒い)が織り込まれていたりするのです。これは「呉服業界最高レベルの検品をしている!」という会社があったとしても98%ぐらいの確率で入っています。私は過去、ひとつの反物を見つけるために宅急便を5回ほど利用したことがあって、大変勉強になったので間違いないと思います。そもそも丹後で行われる検反の方法で、裏からライトを当てる透かし検査がメインになっているため、通常の光で当てて見れば絶対に見落とさないようなサビ糸を見逃すのではないかと推察しますが、これは確証を持てるほどの結論ではありません。ちなみに丹後の精練業界の方に言わせると、現在検反が最も厳しいのが新潟県十日町とのことで、十日町に出荷される白生地は漂白をオーバーナイトなんて言って、焼けるギリギリまで白くするなどという話も聞いています。十日町はシミ落としなど悉皆の分野でも真面目に頑張っているのではないかと思います。

もちろん布海苔など、染める過程で蒸し水元により消え去る故障も多いですが、全てとは言い切れません。最終工程の地直しで、腕の良い地直し屋さんが直してくれるケースも多いです(余談ですが、悉皆屋さんによっては白生地を染める前に地直しして、それから挿し友禅や引き染めをしますと、それこそ染め難になりやすくオススメできません)。

よってこうしたことを書くのも少し気は引けますが、染め上がっている商品の多くは、というよりほぼ全ての商品に関して小さいサビ糸などは意に介さず染めてしまっているというのは間違いないことでしょう。ただ京ごふく二十八としては御誂主様のお顔を思い浮かべながら反物を選ぶため、出来る限りベストの白生地を選びたい。そうすると同じ反物を数十反と持っているお店に足を運び、良い反物が出てくるまで全ての封を開けさせてもらってその場で検反しています。

前置きが長くなりましたが、今回の絽塩瀬白生地では、約40反を検反し、その中でベストと言える白生地を選びました。五泉の反物ですから全て紙による封もありましたが、外させてもらって検反しています。ですから「ワン・オブ・サウザンド」といえば大袈裟なんですが、世の中全体で見れば1000本に一本あるかないかぐらいの反物を選んでいる気持ちでいるわけです。

 

 

次回は同じ帯の引き染めについてです!

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この記事を書いた人
原 巨樹 (はら なおき)
原 巨樹 (はら なおき)

職人の後継者育成を目指し、2014年に京都で二十八を創業。京職人とのネットワーク、お客様とのコミュニケーションを通じて、世界でただ一つの着物をプロデュースできることが強み。 日々、呉服業界のグランドデザインを変えて行くために、京都、東京を中心に仕事をしています。

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京都でベンチャーの高級呉服店を経営。1980年生まれ、元海上自衛官。

Photo by HAL HOSHINO