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御誂7-3 夏染帯(絽、流水にカエデ)

今回は引き染めについて良い写真が撮れましたので、皆さんにも職人の熟練技術をご覧頂けましたら嬉しいです。

 

 

「下絵、糊置、地入れ、挿し友禅、蒸し、伏せ糊」が終わると引染め屋さんに反物を託します。引染め屋さんでももう一度、地入れ(豆汁を生地に浸透させ、糊糸目の防染効果と発色をより高めます)をした後、引染めに入ります。まずは平刷毛で全体を大きく染めます。

 

この流水部分に今度はボカシを入れて行くのですが、きれいなボカシができるようにまずは霧吹きをします。

そうしますとこちらのような仕上がりになります。こちらはお太鼓部分。

 

黒い線は亜鉛末の糊糸目で、最終的に白い線で仕上がります。

今度は先ほどの平刷毛を小さいな片羽の刷毛に持ち替えてボカシを加えます。この工程は挿し友禅の職人さんではなく、やはり引染め屋さんで同じ染料で染めることが重要です。細かいボカシ、例えば楓の葉や枝は挿し友禅職人さんが染めていますが、同じ染料で染めるために流水部分は引染め職人です。ちなみに写真の楓部分は伏せ糊がしてあります。

前腹部分も同じようにボカシ染め。

 

この御店の職人さん、ボカシが極めて上手いです。あと染料の調合で深みとコクのある地色を出してくれます。この引染め屋さんでの工程はここまでで完成です。きれいなボカシに仕上がっています。

 

裏側には伸子がしてあってこんな雰囲気になっています。

 

つきなみですが、染め上がった商品を見るだけでは窺い知れないような職人の様々な工夫が随所に見受けられます。こうした部分までお楽しみ頂けたら嬉しい限りです。

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この記事を書いた人
原 巨樹 (はら なおき)
原 巨樹 (はら なおき)

職人の後継者育成を目指し、2014年に京都で二十八を創業。京職人とのネットワーク、お客様とのコミュニケーションを通じて、世界でただ一つの着物をプロデュースできることが強み。 日々、呉服業界のグランドデザインを変えて行くために、京都、東京を中心に仕事をしています。

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京都でベンチャーの高級呉服店を経営。1980年生まれ、元海上自衛官。

Photo by HAL HOSHINO