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日本の職人さんとのフェアトレード

以前、訪問着と付下げの解答編にて、訪問着や留袖など絵羽の着物にはご祝儀価格が付けられていると書きました。しかしながらそれらを作っている職人さんにはいつも通りの金額です。今回は同じような例について、仕事をする人達が適切な賃金を得られる職人とのフェアトレードについてお話します。

 

まずは夏物、単衣物について。小売店、問屋の「夏物、単衣物は売れないから低価格にしなければいけない。でも作らないわけにはいかないから同じような仕事をしていても職人の染め賃は下げよう」という固定観念があります。ですから仕事のクオリティはそんなに大きく変わりませんが、夏物、単衣物は袷の着物に比べると20〜30%程度価格を下げて職人の染価(せんか)が設定されているのです。「毎年夏物、単衣物を作り続けるためには職人に泣いてもらうのも仕方ない」という論調がまかり通っており、そんな仕事は職人だってやりたくないはずですが、やはりそんな仕事でも無いよりはあった方が良いので仕事をしてくれています。

また帯締めの冠(かんむり・ゆるぎ)組もそうした種類のひとつです。一般的な販売価格としては手組みであっても¥12,000ぐらいですが、職人の手間を考えるとこれではマトモな仕事料を払えません。仕事のクオリティからすれば¥20,000ぐらいにして、職人さんにもう少し支払いたい商品です。しかしながら仕事に見合う価格にした場合、問屋が受け入れてくれないから泣く泣く安い価格で作っているというのが実情です。

 

ある意味では皆さんが呉服店で買うならば、夏物や単衣物、ゆるぎの帯締めは品質に対してお買い得とも言えるでしょう。二十八の場合、全ての商品が相場より30〜60%安いとは思いますが、フェアトレードになっていない商品については可能な限りきちんとした仕事料を職人さんに払えるように心掛けます。

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この記事を書いた人
原 巨樹 (はら なおき)
原 巨樹 (はら なおき)

職人の後継者育成を目指し、2014年に京都で二十八を創業。京職人とのネットワーク、お客様とのコミュニケーションを通じて、世界でただ一つの着物をプロデュースできることが強み。 日々、呉服業界のグランドデザインを変えて行くために、京都、東京を中心に仕事をしています。

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京都でベンチャーの高級呉服店を経営。1980年生まれ、元海上自衛官。

Photo by HAL HOSHINO