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帯締め、帯揚げなど、「小物に一番センスが出る」

もちろん着物と帯のコーディネートは大切です。ですが、そんな高価な帯や着物を身につけなくても、十二分にセンスを光らせることができるもの。それが「小物のコーディネート」です。

小物のコーディネートと言った時、皆さんが一番最初に思い浮かぶのは帯締めと帯揚げだと思います。まずはそこから始めましょう。

縮緬地、くちなし色の帯揚げに、茶色の帯締め

 

現代の着物のコーディネート

現在の着物コーディネートの主流は、一言で言ってしまえば「無難」になっています。ピンクの着物に白い帯、それに薄いクリーム色の帯締めを合わせて、帯揚げは白地にピンクぼかし。長襦袢も白地にピンクぼかし。草履はお手持ちで間に合わせるので、1足目に買われる草履は記憶に残らないような品物をお薦めされるかも知れません。

もちろん着物だけにご予算を割けないとか、まず1枚目のお着物をお買い求めになるという場合、上記のコーディネートはベストアンサーかも知れません。人の記憶に残らず、様々な場面で活用できるからです。2〜3枚目の着物もそんなお買い上げで宜しいかも知れません。

しかしながら、京ごふく 二十八を知って頂いた方には是非、次のステップに進んで頂きたいと思います。

 

京都の芸妓さんのコーディネート

京都の芸妓さんのコーディネートはとても勉強になります。さらっとしたシンプルなお着物をお召しであっても、着物と帯のコーディネートが素晴らしいので、本当に素敵だなと思わせてくれます。特に70代ぐらいのお茶屋の女将さんなどがされているコーディネートは、流石の一言です。

 

一般ユーザーとしてのコーディネート

芸妓さんのコーディネートを一般の方が真似をしても着こなせませんし、やはりそこは芸妓さんの面目躍如という所です。だからこそ二十八では、そうした芸妓さんの着こなしがなぜ素敵なのかを分析して、それを一般の方々がコーディネートに活かすにはどのように着こなせば良いのか。そんなご提案をして行きます。

また、一般の方がご参考にされるとしたら、着物雑誌などに出ておられる森田空美先生のコーディネートはご参考になると思います。

 

帯揚げは隠れた名脇役

まず皆さんにお伝えしたいことは、「帯揚げを大事にする」ということです。帯はもちろん、良い呉服屋ならば帯締めまでは結構力を入れてお薦めします。

無難な帯揚げをやめる

ところが、帯揚げとなった途端に「白地にピンクぼかし」、「白地に淡い黄色ぼかし」となってしまい、無難にまとめるだけです。また一般には2色ぼかしになった品物をよく見かけますが、それよりも小洒落た色に無地染め(1色)をする方がよほど素敵だと思います。

帯揚げと帯締めの「カタチ」

帯揚げと帯締めの「カタチ」を比較すると、着付けをした時に正面から見ると帯締めの方が格好良いと思います。組み紐ですから帯の上で直線に見え、結び目もキリッとしています。

それに対して帯揚げは正面から見ると、振袖などでない限り、そんなにしっかりとは見えにくいもの。また、意外とユーザーの方々が欲しいと思われるような色目の帯揚げがないために、無難に流れる傾向があります。

ところが、帯揚げが一番よく見えるのは正面からではなくて、斜め後ろの帯枕に被さっているあたりから脇にかけてです。つまりご本人からは見えなくても、もし帯揚げにしっかりと気を使っておられたら、他の方々にはとてもアピールしてくれると言えるでしょう。

ウィンブルドン観戦用の帯揚げ、帯締め。白いラインがテニスコートのようでもあります。

 

帯締めと帯揚げの色を合わせる

また帯締めに色を合わせて帯揚げを染めるのが、二十八のお薦めです。この二つを同じぐらいの色でも良いですし、帯締めよりも少し薄い色に帯揚げを仕上げても良いのですが、そうすることでしっかりコーディネートしていることが伝わります。

方法としては帯締めの色に、帯揚げを合わせるのが良いものです。なぜならば、帯締めは束(そく)といって、同じ組み方、同じ色を10本単位で注文しなければならないからです。それに比べれば帯揚げは1枚ずつ染めることができるので、柔軟性が高いと思います。お手持ちの帯締めに合わせて帯揚げを染めるのも一つです。

 

長襦袢の色も合わせて

帯揚げを染めるのと同時に、長襦袢を一緒に染めるのも素敵です。お召しになったご本人からは見えないのですが、斜め後ろからの着姿は、「帯締めの房、帯揚げ、振りから長襦袢の袖」がよく見えます。この3点をセットで染めておかれると、違うお着物や帯にも使い回しが効きますし悩まずにコーディネートが決まります。また、こうしたコーディネートは他にされている方がおられないので尚さら良いのです。

また、現在は袖だけ交換できる簡易の襦袢もあるので、長襦袢を一枚作ってしまわれるよりはかなり安価に、そして柔軟にオシャレが楽しめると思いますので、こちらもお勧めです。

 

こちらは二十八で型を作り、上等の金彩を施した帯揚げ。帯締めの色に合わせてお誂え主様のお着物にコーディネートしています。

 

なぜ白っぽい帯揚げが多いのか?

これは個人的な推察で、何も根拠がある訳ではないのですが、昔の着物ユーザーは普段着が多く、濃い色の着物も多用していたと思います。そうした場合は白っぽい帯揚げでも十分に華やかさを添える役割を果たせたのかなと考えます。

現代は圧倒的に薄い色の着物が多いので、その中ではちょっと色味が効いている方が垢抜けてオシャレに見えるものです。

 

まとめ

私は起業してから数年、帯揚げを探すことに大変苦労した時期がありました。実際、数十万円する西陣の袋帯を探す方が品揃えやクオリティの面からも安心して探すことができたのです。帯締めも同様に種類は豊富ですし、色柄も満足できる程度にはあります。

ところが、コーディネートの要である「帯揚げ」を探す段になると、非常に苦労するのです。

一般的によく売っているのは白地に色をぼかした帯揚げや、2色で染め分けた帯揚げです。つまり凝った染めをしてくれているのですが、どうも使い勝手が良くないのです。手間を掛けた割に、それが良い方向に働いていないとでも言いましょうか。色も軽い感じがして、ちょっと色味を付けたかと思うと鮮やか過ぎてドギツイ感じがします。

そういう意味では、良い生地に上質な色を一色、無地染めで構わないと思っていたため、毎回染めることにしました。地厚で上質な丹後の帯揚げ生地を使い、一枚ずつ染めたとしても、そんなに高価な訳でもなく、12,800円が標準です。

西陣織の帯でコーディネートのセンスを見せるのは数十万円掛かりますが、帯締め、帯揚げでセンスを発揮するのは安価であり、その上、他に実現できている人が少ないので大変お勧めです。

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この記事を書いた人
原 巨樹 (はら なおき)
原 巨樹 (はら なおき)

職人の後継者育成を目指し、2014年に京都で二十八を創業。京職人とのネットワーク、お客様とのコミュニケーションを通じて、世界でただ一つの着物をプロデュースできることが強み。 日々、呉服業界のグランドデザインを変えて行くために、京都、東京を中心に仕事をしています。

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原巨樹(はらなおき)

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京都でベンチャーの高級呉服店を経営。1980年生まれ、元海上自衛官。

Photo by HAL HOSHINO